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血管撮影装置

血管撮影装置

血管造影(angiography)とは、カテーテルと呼ばれる細い管を目的の臓器まで挿入し、造影剤を注入して血管の状態を動画撮影します。動脈瘤の有無、血管の狭窄や閉塞、腫瘍の分布や血流状態を知るための検査です。検査、治療は大きく分けて頭部(脳)、腹部、心臓、大血管に分類されます。最近ではインターベンショナル・ラジオロジー(IVR)と呼ばれる血管内治療が多く行われています。急性心筋梗塞、脳動脈瘤、急性脳血管梗塞症、外傷による腹腔内出血など緊急を要する検査、治療に対しては24時間対応しています。

・2021年8月に循環器系撮影装置が新しくなりました。詳しくはこちら

頭腹部用血管撮影装置

Artis Zee Biplane(シーメンス社製)

正面・側面の2方向同時に連続撮影することで検査時間や造影剤量を大幅に減らすことができます。装置を回転させながら撮影する回転DSA機能での3次元血管画像の構築やANGIO装置でのCTライクイメージなどの機能をもちいて正確で的確な検査、診断を行うことができます。

脳外科による脳血管内治療

脳動脈瘤コイル塞栓術

脳動脈瘤コイル塞栓術とは動脈瘤の内腔を埋め、血流を遮断して破裂後の止血や破裂の防止を行う手術です。脳動脈瘤にカテーテルを挿入してコイル充満させます。ただすべての動脈瘤に対して有効とは限りません。

急性脳血管梗塞症に対する血栓溶解術

脳梗塞の原因になっている血栓を、カテーテルを介して薬剤を注入して溶かし血流を回復させる治療です。発症からの時間、既往歴など総合的に有効と判断されたときに採用される治療法です。

放射線科によるIVR

肝臓TAE(経カテーテル動脈塞栓術)

肝臓の血管にカテーテルを挿入して撮影し、腫瘍が栄養としている血管を探します。
その腫瘍血管に薬剤を注入し、その後塞栓物質を詰めることにより腫瘍を壊死させて治療する方法です。

外傷における腹腔内出血塞栓術

外傷により起きた腹腔内の出血を、カテーテルを挿入して血管撮影し出血部位を探しあて、出血している血管に塞栓物質を挿入して止血する治療方法です。

腹部大動脈瘤ステントグラフト術

腹部動脈瘤に対して足の付け根である鼠蹊部からカテーテルを挿入してカバーの付いたステントグラフトを留置することにより、腹部大動脈瘤の破裂を防ぐ治療方法です。

循環器系撮影装置

キャノンメディカルシステムズ社製Alphenix

2021年8月、総合大雄会病院の心臓カテーテル用血管撮影装置(アンギオ装置)をキャノンメディカルシステムズ社製Alphenixに更新しました。この装置は2021年4月に販売開始された新型X線管球を搭載したモデルで愛知県内では当院が第一号機となっています。

  • Alphenix

  • 心臓カテーテル室の様子

最新のX線管球を搭載することで、動きによる影響を受けづらくなり検査精度の向上が見込まれます。また検出器(FPD)の性能が向上し、被ばくを減少させつつ高画質を得られるようになりました。
さらに対象部位ごとに専用のプロトコルを設定することで最適な条件にて検査・治療を行えるようになり、全身に対してより質の高い検査・治療を提供できるようになりました。

また、リアルタイムでどの部位にどの程度のX線が照射されているか推定できるソフトウエアを新たに導入しました。部位と線量を可視化し把握しやすくすることで被ばく低減につなげ、安全な検査・治療を受けていただけるよう努めています。

循環器科による心臓カテーテル検査

冠動脈形成術

心臓までカテーテルを挿入して冠動脈を撮影します。冠動脈の狭窄もしくは閉塞している部位が確認できたら、その狭窄、閉塞の原因や形状に合わせて血栓吸引カテーテルを用いて血栓を吸引したり、狭窄部位にバルーンカテーテルやステントを挿入して冠動脈の血流を回復させます。

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