新着情報

2023年03月20日

お知らせ

泌尿器科診療部長・髙木公暁医師の論文が、雑誌「Clinical Nutrition ESPEN」に掲載されました

泌尿器科診療部長・髙木公暁医師の論文が、雑誌「Clinical Nutrition ESPEN」に掲載されました。本研究は、大雄会第一病院・栄養科の三浦朋美さんと山際香澄さんを中心とした管理栄養士の協力にて実施されています。

【掲載誌】
「Clinical Nutrition ESPEN」
Volume 55, June 2023, Pages 44-50
https://clinicalnutritionespen.com/article/S2405-4577(23)00070-0/pdf

【タイトル】
Prognostic value of various nutritional risk markers in patients hospitalized for the treatment of genitourinary cancer: A retrospective study
(泌尿生殖器がんの治療のために入院した患者におけるさまざまな栄養リスクマーカーの予後的価値:後方視的研究)

【概要】
栄養障害はがん患者の予後に悪影響を及ぼすため、栄養状態を正確に評価することが重要です。さまざまな栄養評価ツールの予後的価値を検証し、それらの予後予測能を比較検討しました。

2018 年 4 月から 2021 年 12 月までの間に泌尿生殖器がんの治療目的に入院した 200 人の
患者を対象とし、栄養アセスメントツールとしてSGA、MNA-SF(主観的栄養評価ツール)、CONUT、GNRI(客観的栄養評価ツール)を用いてそれぞれのマーカーの予後予測能を比較検討しました。

SGA、MNA-SF、CONUT、および GNRI 値はすべて、全死因死亡率の独立した予測因子でした(HR = 7.72、95% CI: 1.75–34.1、P = 0.007; HR = 0.83、95 % CI: 0.75–0.93, P = 0.001; HR = 1.29, 95% CI: 1.16–1.43, P < 0.001; および HR = 0.95, 95% CI: 0.93–0.98, P < 0.001)。それぞれの予後予測モデルの比較検討においては、CONUT モデル (vs SGA: 0.420、P = 0.006、vs MNA-SF: 0.57、P < 0.001) および GNRI モデル (vs SGA: 0.59、P < 0.001 、vs MNA-SF: 0.671、P < 0.001) は、それぞれ SGA モデルおよび MNA-SF モデルと比較して大幅に改善されました。 CONUT モデルと GNRI モデルの組み合わせが、最も高い予後予測能を示しました(C-index = 0.892)。

客観的な栄養評価ツールは、泌尿生殖器がんの入院患者の全死因死亡率の予測において、主観的な栄養ツールよりも優れていました。 CONUT スコアと GNRI の両方の測定は、より正確な予後予測に貢献する可能性があります。

泌尿器科のページはこちら

ページ
上部へ