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2022年03月14日

お知らせ

消化器外科診療部長・野中健一医師が第32回日本消化器癌発生学会総会で優秀演題賞を受賞しました

消化器外科診療部長・野中健一医師が2021年11月26-27日開催の第32回日本消化器癌発生学会総会・第10回国際消化器癌発生会議におきまして、優秀演題賞を受賞しました。

【演題名】
「虫垂に浸潤し、虫垂の領域リンパ節転移を認めた直腸S状部癌の一例」

【要旨】
消化器癌が他臓器へ浸潤した場合、被浸潤臓器の系統的リンパ節郭清は通常行われておりません。
今回我々は、直腸S状部癌が膀胱および虫垂に高度に浸潤し、虫垂の領域リンパ節が腫大した症例を経験しました。原発巣および虫垂を切除し、更にそれぞれの領域リンパ節に対する郭清を施行致しました。組織像では虫垂のリンパ管内に低分化な腫瘍細胞が高度に浸潤しており、摘出したリンパ節のほぼ全てに転移が認められました。
高度にリンパ節転移を来した理由として、①腫瘍の組織型が低分化腺癌であったこと、②虫垂自体が2次リンパ器官であり、内部に豊富なリンパ管やリンパ小節を含んでいるため、虫垂に腫瘍の浸潤が及ぶと、リンパ管を介して腫瘍が転移しやすいこと、の2点が挙げられました。
以上より消化器の低分化腺癌が虫垂へ高度に浸潤した場合、虫垂の領域リンパ節郭清を考慮すべきであると考えられました。

・第32回日本消化器癌発生学会総会・第10回国際消化器癌発生会議
https://www.congre.co.jp/jsgc2021/

・優秀演題賞受賞者一覧(PDF)
https://www.congre.co.jp/jsgc2021/common/files/JSGC-ISGC2021_award.pdf

・消化器外科のページ
https://www.daiyukai.or.jp/department/geka_shokaki/

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